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2023.3.6

【実施レポート】「『地域スクランブル大作戦×100人カイギ』 コラボイベント ~話題を集める地域イベントの作り方 ~」

2023年1月28日(土)、「渋谷ヒカリエCreative Space 8/COURT」(東京都渋谷区渋谷2-21-1 渋谷ヒカリエ8階)にて「『地域スクランブル大作戦×100人カイギ』 コラボイベント ~話題を集める地域イベントの作り方 ~」が開催されました。

こちらのレポートでは、イベントで紹介された事例やトークセッションの様子、イベント内で交流を促すための工夫点などをご紹介します。

 

なお本イベントのアーカイブ動画視聴をご希望される方は、こちらのページよりご申請をお願いします。

また、地域スクランブル大作戦の次回の対面での開催は2023年5月頃を予定しております。イベント詳細は別視点のお知らせページにてお知らせいたします。

 

<目次>

イベント詳細

イベント実施の背景
 ー実現した事例①:ケンエレラグーン 渋谷ヒカリエ8/COURT
 ー実現した事例②:アニメ地域おこしフェア

参加者間の相互交流を生み出すための工夫
 ー①参加者間の心的距離を縮める「NO机」
 ー②会話のきっかけになる!りんご食べ比べタイム
 ー③強みやスキルを記した「得意技名札」

第一部 地域を盛り上げるPRとは?登壇者による事例紹介
 ー株式会社オマツリジャパン CWO加藤匠さん
 一株式会社アフロ&コー 取締役COO山崎剛弘さん

第二部 トークセッション
 ー100人カイギとは??
 ー100人カイギを始めたきっかけは?

 ー各カイギの運営裏ルール

 ー自分の地域の100人カイギがユニークだと思うところ
 ー100人カイギを始めて得たもの、失ったもの

第三部 登壇者クロストークセッション

・休憩時間には「マルシェル」のりんご3種食べ比べセットを試食!

”明日の事例”が生まれる!マッチングセッション

「地域スクランブル大作戦〜ヒカリエに集え!地域の視点〜」過去のイベントの様子はアーカイブでご覧いただけます!

 

イベント詳細 

イベント名:『地域スクランブル大作戦×100人カイギ』 コラボイベント~話題を集める地域イベントの作り方 ~

日時:2023年2月28日(土)14:00-18:00

会場:渋谷ヒカリエ8/COURTおよびYouTubeライブにて配信

紹介ページURL:https://betsushiten.com/news/1475/

 

 

イベント実施の背景 

合同会社別視点は、「世の中に『別視点』を増やす。」というミッションのもと、日本各地の魅力を伝える活動をしてきました。 例えば、会社の拠点を1ヶ月のあいだ猪苗代に移し、福島県の魅力を掘りまくって発信していく「福島県猪苗代町1ヶ月住みます会社」をはじめとする地域プロモーションや、日本全国の個性豊かなスポットを案内するオリジナルツアーの企画運営、「観光活性化フォーラムTOKYO2021」(主催:東京都及び公益財団法人東京観光財団)での司会進行などです。

さらに!2018年より毎年開催している「マニアフェスタ」では、歩行者天国マニア、狛犬マニア、独自すぎる店マニアなど幅広いジャンルのマニアや専門家にご参加いただき、クリエイターの表現や交流の場を創出してまいりました。

これらの取り組みのなかで「うちの地域には魅力的な場所があるけど、アピールの方法がわからない!」、「どんな場所をアピールしたら良いの?」という声をたびたび耳にします。

そのような声に応えるべく、「地域スクランブル大作戦」が誕生しました。ユニークな視点で地域活性化に取り組んでいる企業や団体、個人の皆様が情報交換や相互交流を行う場をつくる。この背景には、弊社がこれまで手がけてきた場づくりや地域における価値創造の知見を活かせるという考えがあります。

 

なお「地域スクランブル大作戦」は現在、①オンラインで行う「地域スクランブル大作戦W」と、②対面で実施する「地域スクランブル大作戦R」の2つの形式をとっております。

※「地域スクランブル大作戦W」の開催情報につきましては、「地域スクランブル大作戦R」にご参加いただいたことのある方へお知らせしております。

 

本イベントから生まれた事例をいくつかご紹介します。

 

実現した事例①:ケンエレラグーン 渋谷ヒカリエ8/COURT

大人気のTHE文具ミニチュアマスコットや、地元パン®ミニミニスクイーズなどを展開している株式会社ケンエレファントのポップアップショップが、2022年7月29日(金)から2022年8月17日(水)まで、ヒカリエで期間限定オープンしました。

 

第1回にご登壇いただいた株式会社ケンエレファントの青山さんと、東急株式会社の髙橋さんの間で生まれたコラボです。大人が夢中になるレトロで懐かしい商品のミニチュアや、インテリアとして飾ってもオシャレな精巧なミニチュアコレクションが並びました。

 

 

実現した事例②:アニメ地域おこしフェア

2022年10月1日・2日、アニメ聖地巡礼などの“コンテンツによる地方活性化”を考えるイベント「アニメ地域おこしフェア」がヒカリエで行われました。

当日は、京都市営地下鉄利用促進プロジェクト「地下鉄に乗るっ」のブース出店や、アニメ「地下鉄に乗るっ」の企画・制作を担当した株式会社魚雷映蔵の代表・佐野リヨウタさんと、主題歌を歌う大木ハルミさんのトークショーも行われました。

 

アニメを楽しむことで地域の魅力を知り、そこから聖地巡礼などリアルな地域の賑わいにつながっていく、という好循環を感じられるイベントでした。

 

 

参加者間の相互交流を生み出すための工夫 

①参加者間の心的距離を縮める「NO机」

観客席には机を置かず物理的な境界をなくすことで、活発なコミュニケーションを促しました。いたるところで新しい輪ができ、積極的に移動する様子がみられました。

 

②会話のきっかけになる!りんご食べ比べタイム

今回は、ストーリーのあるこだわりの商品を販売している「マルシェル」さんにご協力いただき、めずらしい品種のりんご3種を参加者に食べ比べていただきました。共通の体験をきっかけに初対面の方同士も「おいしいですね」とコミュニケーションを交わしていらっしゃいました。

 

③強みやスキルを記した「得意技名札」

地域スクランブル大作戦恒例の、3つの得意技を記した名札を今回もみなさんに書いていただきました。お互いの名札を見ることで共通点を見つけて会話が弾んだり、求めていたスキルを持つ人との出会いにつながったりといった様子が随所で見られました。

 

第一部 地域を盛り上げるPRとは?登壇者による事例紹介

第一部では2名の登壇者の方に、地域と協力して行った取り組みをご紹介いただきました。

 

司会進行は第1回から引き続き、弊社の松澤と今井です。第4回目ということもあり、リラックスした雰囲気でスタートしました。

 

株式会社オマツリジャパン CWO加藤匠さん

最初にお話いただいたのは株式会社オマツリジャパン CWO(チーフわっしょいオフィサー)の加藤匠さん。配信視聴者のコメントでも「お祭り好きそう」とひと目でわかるほどのお祭りマニアです。もともとは鉄道会社で働いていたところ2018年にお祭りの魅力に取り憑かれオマツリジャパンに転職したそう。

 

日本には約30万件の祭りがありますが、コロナの影響や人材不足、予算の問題で実施が危ぶまれ「うちの祭りなんとかして」と声をかけられることも多いのだとか。株式会社オマツリジャパンは、そんな地域の祭りを外から見て魅力を発掘して伝えたり、企業とのタイアップを実現させることでお祭りの活動資金を確保したりと全国のお祭りを盛り上げる事業をされています。

 

具体的な事例としては、青森ねぶた祭のプロモーションを紹介。「ねぶた祭で100万円の観覧席を作って販売しました。日本を代表するお祭りとして付加価値を高めていこうと考えました」と加藤さん。地元の料理やお酒を楽しみ、ねぶた師さんの解説を聞きながら鑑賞できるプレミアムな観覧席のアイディアは好評で、次回の予約の問い合わせもきているそうです。

 

「お祭りでお金をとることに反発する意見などはなかったですか?」という質問に加藤さんは「『祭りは見せ物やお金儲けをするためのものじゃない』という考えももちろんあるのですが、地域の外から来たお客様に観光としてお金を使っていただくのも祭りの存続のためには必要なのではないか」と回答されていました。

 

㈱オマツリジャパンのHP

 

株式会社アフロ&コー 取締役COO山崎剛弘さん

マグマやきいも電車、マグロハウス、120万枚の桜の花びらのフォトスポットがあるSAKURA CHILL BARなど、ひと目で記憶に残るPRを成功させてきた株式会社アフロ&コー。登壇した取締役COO山崎剛弘さんは、佐賀県の行政との事例を紹介しました。

 

佐賀県の日本酒の美味しさを東京の女性にも知ってほしい、という思いで表参道に「SAKURA CHILL BAR by 佐賀」という期間限定のコンセプトバーをオープン。桜の花びらのプールに埋もれながら撮影を楽しめたり、佐賀の日本酒の飲み比べや佐賀の名産おつまみを楽しんだりと体験としてワクワクするようなPRを行いました。

 

「企画は何から発案していくものなんですか?」という質問に対しては、「社内で1アイディアを1シートにまとめたものを1人何案も持ち寄るんですけど、『ワクワクファースト』で考えるようにしています」と回答。

 

「できるできないはアイディアを出したあとで、どうやったら実現できるかを考えながらチューニングを行います。お客さんの層やPRする内容などの理屈から入って正解を追ったら、当たり前のものしかできない。企画が進む中でも『自分が本当にワクワクするかな』という所に常に立ち返って答え合わせをするようにしています」と語りました。

 

㈱アフロ&コーHP

 

※第一部の様子を動画でご覧になりたい方は、アーカイブの視聴申請をお願いいたします。

 

第二部 100人カイギ運営者トークセッション

第二部は、今回ご縁があってコラボすることになった「100人カイギ」の運営者のみなさんによるトークセッションです。地域で仲間を集めたり、魅力を発掘したりする方法はいくらでもある、という可能性を感じられるお話でした。

 

100人カイギとは?

その地域で活動する方をゲストに呼んで自己紹介してもらい、ゲストが100人に達したら解散する、というルールのもと、地域の人たちとゆるやかにつながることを目的とした“終わりのあるコミュニティ”です。第二部では、founder/見届け人の高嶋大介さんをはじめ、渋谷区、流山市、台東区、横浜市都筑区、茨城県桜川市の運営者のみなさんが登壇し、それぞれの地域の特徴やカイギで生まれたドラマなどをお話しされました。

ここからは、台東区100人カイギ運営者の蓮井晶子さんにファシリテーターとして入っていただきました。

 

100人カイギを始めたきっかけは?

founder/見届け人の高嶋大介さん(写真左)は、地域の面白い人をゲストに招いて人がゆるくつながるプラットフォームをつくりたいという想いで、港区で最初の100人カイギを開催。それを他の地域でも再現できるのか確かめたくて、渋谷区の運営を柳川さんをはじめとして3名にお願いしたのだそうです。

高嶋さんから誘われて運営をすることになった柳川さん(写真中央)は、実はレアケース。

 

100人カイギは現在、終了した25地域を含め全81地域で開催されていますが、2つめの開催地である渋谷区以外は、すべて運営者が自主的に名乗り出て始まっているのだとか。そんな経緯もあり、みなさんの熱も高く感じられました。

 

各カイギの運営裏ルール

100人カイギは登壇者が100人に達したら解散するというシンプルなルールのみ存在するコミュニティですが、横浜市都筑区運営者の宮崎さんは裏ルールとして「登壇者に老若男女を入れる、ということを決めていました」と解説。その年齢層は10歳から95歳までという驚きの幅の広さ!高校生漫才をしている子に登壇してもらい、それに憧れた10歳の子が別のカイギで漫才を披露するなど、素敵な影響の輪が広がっている様子でした。

 

自分の地域の100人カイギがユニークだと思うところ

流山市運営者の加藤木さんは、もともと松戸の100人カイギの運営をされていたそう。そんな加藤木さんが思う流山市のユニークなところは「熱量がスゴイ」ところ。「自己紹介の時間はひとり10分に設定されているのですが、みなさん平気でオーバーします(笑)」と加藤木さん。そんな活気あふれる街のなかで「前に出るタイプじゃないけどすごいことをしてる人」を運営が見つけられたらいいな、とも思っている、とお話されました。

 

100人カイギを始めて得たもの、失ったもの

桜川市の100人カイギは、学生が主体となって運営する珍しい地域です。運営者の安藤さんは愛知県出身で現在はつくば市に住んでいるということで、実は地元の人ではありません。つくば市の100人カイギに参加して「ポジティブな雰囲気に溢れていて自分もこんなコミュニティをつくりたい」と思って名乗り出たのだそう。100人カイギで得たものとして「地元以外に大切な場所ができたこと」を挙げていらっしゃいました。

 

※第二部の様子を動画でご覧になりたい方は、アーカイブの視聴申請をお願いいたします。

 

第三部 登壇者クロストークセッション

第三部では、第一部でご登壇いただいたオマツリジャパン加藤さん、アフロ&コー山崎さんと100人カイギの運営者のみなさんでクロストークセッションを行いました。

「話題を集めるイベントを作るたった1つの方法」というトークテーマでアフロ&コーの山崎さんは悩みながらも「正しいことを追い求めない」を大切なポイントとされていました。「PRしたい商品から連想ゲームをしてしまうと、アイディアがジャンプアップしないので、異質なものを掛け合わせてワクワクするかどうか考えること、そこからどんなものを設計できるかを考えていきます」と山崎さん。

渋谷区100人カイギ運営者の柳川さんは「話題を集める」というキーワードに着目し、誰に届けたいのかという目的が他の地域からの観光や移住なのか、地元の方の交流なのかで異なる、としたうえで「100人カイギはベースのファンの方がいてくださることで安心して運営できます。自分たちの知り合いの、知り合いの、知り合いの……という数珠つなぎで友達がだんだん増えていく、それとともにコアなファンが増えていくという感覚に近いです」とお話されました。

 

地域の外の人へ向けたイベント、地域の人へ向けたイベントの両方のお話を聞ける貴重な機会になりました。

 

休憩時間には「マルシェル」のりんご3種食べ比べセットを試食!

別視点は、ストーリー性のある商品を届けるマーケットサービス「マルシェル」を運営するNTTレゾナントさんと共同で「くだものやさい×マニア」をテーマに継続的にオリジナル商品を販売していく予定です。

 

その第一弾として「りんご3種食べ比べセット」を販売。セットには、りんごマニアの解説が書かれた「りんごカード」がついてきます。

 

この日は、イギリスでよく食べられている「ブラムリー」、甘酸っぱくてピンク色をしている「ピンクレディー」、黄色くて甘みが強い「シナノゴールド」をみなさんに試食していただきました!

※感染症対策に考慮のうえ実施しました。

 

「りんご3種食べ比べセット」商品ページ

みなさん「3つとも全然味が違いますね!」、「酸味があってりんごっぽくない!新感覚!」など感想を交えながら楽しんでいらっしゃいました。

※撮影時のみマスクを外しています。

 

マルシェルHP

 

”明日の事例”が生まれる!マッチングセッション

トークの後は、会場参加者や登壇者がごちゃまぜになって自由に交流を行うマッチングセッションを実施しました。

まずは1人1分ほどの簡単な自己紹介をしてから交流がスタートします!

みなさん個性豊かな経歴や想いを持たれていて、新鮮なお話が聞けるのが地域スクランブル大作戦の醍醐味。

お話が盛り上がってくると会場には小さな輪がたくさん。参加していた盆踊りマニアの方は「地域を盛り上げてほしい」と行政の方からお声がかかっていたり、ラジオの出演者を探しているラジオパーソナリティーの方は、面白い体験をもつ方に「ぜひ出演しませんか?」とスカウトしていたりと、様々なお話が飛び交いました。

 

※第三部はオンラインでの配信はありませんでした。

 

「地域スクランブル大作戦〜ヒカリエに集え!地域の視点〜」過去のイベントの様子はアーカイブでご覧いただけます!

 

申込フォームより視聴の申請をお願いいたします。